大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(オ)513 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人盛川康の上告理由第一点について。

所論指摘の原判決の認定は、その挙示の証拠により肯認しうる。論旨は、ひつき

よう、原審の専権に委ねられた証拠の取捨判断ないし事実認定を非難するに帰し、

採用しえない。

同第二点について。

原判決認定の事実関係のもとにおいて、またその挙示する証拠上、被上告人が上

告人の本件建物の所有権取得を否認しえないほどの害意者であるとは認めがたい旨

の原審の所論判断は首肯できる。これと見解を異にする論旨は採用できない。

同第三点について。

原判決引用の第一審判決は、その理由中で、「Dは前記債権を右担保権並代物弁

済に関する権利を付けたままで原告(被上告人)へ譲渡し、昭和三二年一月八日そ

の旨の登記手続を了した」と判示し、これは挙示の証拠関係から肯認しうるところ

である。右のように、登記がDの意思に基いてなされたことを認定している以上、

所論登記関係の委任状の点まで判示しなければならないものではないことはいうま

でもない。証人Dの証言を採用しての所論は、原審の適法にした証拠の取捨、事実

認定の非難に帰するから採用しがたい。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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